「正解を追う」プロセス

 1.経緯

ここ数日、

  • Twitter経由で修習生の方とお会いし、キャリア相談をいただいた
  • legalACで@kataxさんのエントリを読んだ
  • 退職するにあたり、昔の上司と思考方法について話したことを思い出した

等々あり、「正解」への到達方法について考える機会がよくありました。そこで、だいぶ見切り発車でポエムになる可能性が高いのですが、今日は何かを検討する時(実施すべき施策、選択すべきキャリア…)のプロセスについて書いてみます。

 

2.タイプ

上司から以前、何かを検討する時

  • 【タイプ1】結論が固まったら動き出せる人
  • 【タイプ2】プロセスが固まったら動き出せる人

の2種類が(単純化すると)いるという話をされたことがあります。これは大きめのプロジェクト立上時の話だったと思うのですが、その後

  • どちらが良い悪いではない。使い分けられるとなお良い
  • 専門職・プロフェッショナル志向の人はタイプ1が多い傾向
  • 不確実性が高かったり、ゼネラリストとして動く場合にはタイプ2が良い

みたいな話に流れました。当時は「お前はコンサルとして入ってるんだから、タイプ2としてガンガン仮説検証回せよ。アドバイザーとして入っている方はタイプ1だから上手く協力してもらえ」というくらいの意図かな…と受け取った記憶です。

 

3.GDPRの思い出

GDPRの初期も初期、すばらしい書籍や公的機関の解説も出ていなかったころ、大手弁護士事務所の先生方と一緒にプロジェクトをしたことがありました。

GDPRの幅のある文言や、(今でこそ当たり前に「リスクベースで」とか言っていますが)どこまで対応すれば正解かが全然見えない中で苦労した人は結構多いのではないかと思います。

当時の我々も非常に苦労したのですが、やはり優秀な先生はタイプの使い分けができているように感じられ、前提や制約を踏まえた上で「この検討プロセスが正しい以上、現時点ではこの解釈・結論でよい」とした上で、クライアントにはしっかりと正解(だとその時点で考えるもの)を提示されていました。 

 

4.最近の事例

(1)修習生の方

抽象化すると「あるキャリア上の選択をするに際して、正解が見えないまま進むのが不安」というご相談をいただいたのだと理解しています。

ただ、キャリアはそれこそ不確実性の高いものの代表だと思います。選択肢を洗い出した上で、「検討プロセスが正しいのだから、今はこっちが正しい」と信じて前に進むしかないんじゃないかな…というのが私の結論でした。

 

(2)@kataxさんのエントリ

影響を受けて記事を書いたというだけになってしまったので、@kataxさんのエントリに沿ってどうこうということは無いのですが…「巨人の肩」が結論の場合もあれば思考プロセスの場合もあるということかなと思いました。

「正解は変わり続ける」「正解に固執しているかチェック」についても共感します。

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あらためて「ついカッとして書いた」感が強いので、もう少し頭が整理されたらきちんとまとめたいと思います。アドベントカレンダーって、誰かの投稿が他人に影響していく所が面白い所ですよね。