新卒で入社したコンサルティングファームを退職しました

新卒で入社し、4年弱務めたコンサルティングファームをこの度退職しました。

自分にとって大きな出来事だと感じているので、今の気持ちや考えたことを記事にしてみます。

退職の経緯

理由について

自分が得たい経験と、今の会社で得られる経験のズレが大きくなってきたためです。

私は弁護士資格と掛け合わせることができる強みを獲得したいと思い、コンサルティングファームに入社しました。また、ファームの選択に際しては、「掛け合わせ」の試行対象が多い方がいいと思い、戦略〜業務・ITまで幅広くできる総合系のコンサルで一番強そうな所を選びました。

会社から与えられるアサインは全て受け入れ、ひたすらプロジェクトに打ち込んだのが3年です。3年かけて色々な分野で試行を続けた結果、自分の中である程度の強みやキャリアプランが描けるようになってきました。一方、総合系のコンサルティングファームを選んだ必然として、特定分野のみに特化しようとする(=特定分野のみで継続してアサインを受ける)のはなかなか難しくなってきました。

そのような経緯で転職を検討し出したのが4年目からでした。4年目前半では社内に止まったまま何とかできないかと、研究開発的部門・投資的部門に出入りするようになったのですが、中々に難しく最終的に退職することになりました。

時期について

退職時期についてはアクシデントにより当初の予定よりずっと早くなってしまいました。

辞めることを決めてから退職するまで1ヶ月ちょっとと、就業規則における下限値でのバタバタとした退職となりました。お世話になった方々に丁寧にお話しした上での退職が理想だっただけに残念でした。

新卒入社希望の方へのアドバイス

私が大学生のころはコンサルというと花形という感じでキラキラしたイメージだったのですが、今や「オワコン」という感じなのでしょうか。以前どこだかの記事で、

商社→コンサル→IT系

みたいな流行り廃りの流れがあるという記事を読んだこともありますね。

お勧めできる点

コンテンツとして終わっているかどうかはともかく、個人の成長の場としてコンサルティングファームはお勧めできます。私の入った会社は新人に対する教育も手厚く、新卒入社組(社内ではプロパーと呼んでました)直系の選民思想というか、先輩が後輩を育てるような文化も強く根付いていたように思います。

注意していただきたい点

選民思想の負の側面として、一定数の人がメンタルをやられます。

私には新卒同期の中でとても尊敬している友人が2人いるのですが、一方は同期の中で最初にメンタルを崩し、一方は後に部下のメンタルを潰しました。これはまた別記事でまとめたいと思うのですが、「メンタルをやられるかどうかと本人の能力は殆ど関係ない」と思いますね。メンタルを潰されて最低評価を食らった人が、次のプロジェクトでエース級の活躍をするなんて事例もザラですし。適正や相性の問題だと思います。

中途入社希望の方へのアドバイス

こちらについて私は経験していないので、新卒入社組の視点からのアドバイスになります。 こちらは注意していただきたい点から述べます。

注意していただきたい点

注意していただきたいのは、中途入社者に対する教育は不十分である可能性が高いという点です。会社としては「既に教育された人を中途として採用している」という建前なのでしょうが、いわゆるコンサルスキルを事業会社で学ぶ機会というのはそこまで多くないと思います。

コンサルティングファームは急いで中途を採りたい事情(大規模プロジェクトが燃えている、プロジェクトが取れすぎていて人が回らない等)があって中途採用をしているわけです。一刻も早く中途採用者を現場に送り込みたいという考えるのは自然なことです。私よりも後に入社し、早々に転職していった中途の方は数多く見てきました。

お勧めできる点

他方、私が見た成功事例としては特定業界のエンジニアさんのケースがあります。業務改善系のプロジェクトに多くアサインされていた方でしたが、現場の工員さんと専門用語を駆使しながらハイレベルなコミュニケーションができ非常に高い価値を発揮されていました。やはりコンサルスキルを補うことができる専門性があると、対クライアント・対同僚の両面でやりやすいのだと思います。


以上です。

良い事・悪い事がありつつもとても充実した4年弱でした。会社には感謝しかありません。会社の業績も好調なようですし、引き続き頑張って欲しいと思います。私も頑張ります。